いつも猫カフェの窓際にいる、白いあの子
ゆりぼうの家に近くには、猫カフェがあります。
建物の2Fぐらいにあって、ガラス張りの窓になっていて、大通りに面しています。
なので、その道を通る際に、いつも窓側の様子が見えるのです。キャットタワーがあって、猫のごはんの器が置いてあって、人間用のソファのようなものも奥に見えます。
お客さんがねこじゃらしを持って猫をあやしている姿も見えるし、猫がごはんを食べているタイミングもあります。日々、よくよく見ていると面白いものです。
そんな中、気づいたことがありました。
窓際、ほんとに窓にぴったりつくような位置で、いつも外を見ている子がいます。
それは全身まっ白で、スリムな白い猫でした。
最初見かけた時は、「猫も外の景色を見たりするんだな」と思いましたが、その後もたびたび見かけます。きっと、窓から外を眺めることは、あの子にとってのお気に入りなんでしょう。
あの子は、どんな気持ちで外を見ているのでしょう。
なんとなく、「外に出たいな」「遊びに行きたいな」といったことを考えているように見えますが、実際のところはわかりません。
景色を見ているように見えても、頭の中は「きょうの猫缶はイマイチだった」とか「あのウゼー客また来たニャ」とかだったりするかもしれないし、真相はわかりません。
でもきっと、猫も選んでいるんでしょう。
その場所に、いつも居るということ。
つまり、自分の心地よいあり方を。
自分にとって、よりしあわせな暮らし方を。
動物の「お気に入り」は、人間よりもずっと素直です。
わたしたちも、なにかを選ぶこと、好んですることに、もっと素直になっていいような気がしました。いちいち難しい理由を作らなくてもいい気がしました。ただ動物がなにかを「気に入る」ように。
それは、愛に近い感情なのかもしれませんが。
お読みいただきありがとうございました!
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