手紙
中学の頃、よく手紙をくれる親友がいた。
同じクラスで、毎日顔を合わせて、笑って、放課後も遊んで、一緒に帰る。
それでも、手紙を書いてくれた。
素敵なメモ用紙に、綺麗な字で。
その子の考えたこと、思ったことが、たくさん、たくさん。
ハガキサイズのメモ用紙は、それを書き連ねるには、あまりにも小さくて。
何枚にも渡って、束になったそれを渡してもらうのが楽しみだった。
わたしもそれに、返事を書いていたはずなのに。
返事の内容はちっとも覚えていないのだ。
でも、彼女にもらったぶんの手紙は、今でもとってある。
わたしの大切な手紙入れに、保管してある。
今度実家に帰ったら、久しぶりに見返してみよう。
わたしたちはあの頃と、なにか変わっただろうか。
お読みいただきありがとうございました!